求人の魅力化に役立つ採用のペルソナ設定とは?|ペルソナ設定に有効な3つの問いかけ

中途採用で人材を募集する際、必須条件や歓迎条件など「ターゲット」設定のみで終わりにしていませんか?
採用の「ペルソナ設定」まで行うことで、効果的・効率的な採用を実現できるようになります。

今回は、採用におけるペルソナ設定について、目的や進め方について解説します。

目次

ペルソナとは|ターゲットとの違い

ペルソナは、もともとはマーケティング用語で、商品やサービスのターゲットとなる典型的なユーザー像を意味します。
意味が近い言葉に「ターゲット」がありますが、両者は別物で設定する目的が異なります。

ターゲット = 商品やサービスの想定顧客層(範囲を定める)
ペルソナ = ターゲットの中の典型的なユーザー像(1人を具体化する)

健康器具のマーケティングを例に、ターゲットとペルソナを設定してみたのが以下です。

ターゲット設定の例
ペルソナ設定の例
  • 30〜50代の女性
  • 会社員(人と接する仕事)
  • 山田花子さん
  • 35歳女性、東京都在住
  • 大手企業の営業職
  • コロナ禍でテレワーク中心の働き方にシフト
  • 運動は苦手
  • スタイル維持のために週1回ジムに通っていたが、緊急事態宣言のタイミングで退会
  • 最近体型が気になりだしている

マーケティングは顧客を獲得するための手段なので、ターゲット設定を行い顧客の範囲を定義することで、適切な対象に情報を届けることができるようになります。
ただ、ターゲットの範囲を決めただけでは、ターゲットの理解が不十分で、どんな情報を届けると効果的か判断できません。
顧客視点で魅力的な訴求方法を検討するために行うのがペルソナ設定です。
典型的なユーザー像を具体的に設定していくことで、担当者間で認識を合わせながら、「こんな人だからこの魅力を訴求するのが良い」といった形でターゲットに刺さる訴求ポイントを考えられるようになります。

Point

ターゲット設定:顧客となる対象範囲を定義すること
目的:顧客の範囲を明確にし、顧客への活動に集中する

ペルソナ設定:典型的なユーザー層を具体的にイメージし認識合わせすること
目的:顧客視点で魅力的な訴求方法を検討する

採用におけるターゲット設定/ペルソナ設定

採用におけるターゲット設定とペルソナ設定も、マーケティングの考え方と同様です。
これから上場を目指すスタートアップで、経理担当者(年収350〜500万)を募集する場合を例に挙げながら、ターゲット設定、ペルソナ設定を具体的に見ていきます。

まず、ターゲット設定は、その求人がどんな人を対象としているのか範囲を明確にするために行います。
経験、スキル、人物、コンピテンシーなど求める要素を書き出し、必須条件なのか、歓迎条件なのか採用部門とすり合わせながら設定していきます。

ターゲット設定①
  • 30〜35歳、男女不問(※実際の求人の際は、年齢や性別で区別できない)
  • 経理経験3年以上、決算・開示の経験

採用部門は優秀な人材が欲しいため、ターゲット設定を採用部門だけに任せると、ターゲット範囲を絞り込みすぎてしまうことが多いです。
なぜ30歳より若い方だとダメなのか、決算や開示の経験は必須なのか、他にターゲットになりうる方はいないのかなど質問していくことで、採用部門の意図を確認するようにしましょう。

ある程度部門の希望するターゲットを理解したら、ペルソナ設定を行います。ターゲット内の典型的な求職者をイメージすることで、どんな魅力情報を訴求していくか考える土台とします。
採用においては、1人をイメージするまで細かくペルソナ設定をしなくても大丈夫です。 そのターゲットはどの会社にいるか、なぜ転職したいのか、どんな会社を探しているのかなど求職者の視点で考えてみてください。

ペルソナ設定①
  • 35歳、男性、妻子持ち
  • 東証一部上場企業で決算・開示の経験
  • 現年収700万
  • 会社の業績が悪く、将来性に不安
  • 家庭もあり、家のローンもあるため、年収は大きく下げたくない

開示経験を求める=上場企業在籍経験者となります。
採用部門としては経験豊富な方が欲しいでしょうが、35歳の方を想定すると、年収は700万程度、家庭を持っている方が多くなってくるので、年収200万円ダウンの上限500万円の求人に応募したいと思ってくれる方はほとんどいないでしょう。

このような状態で募集をかけても、ターゲットはほぼ0人という状況なので、応募は見込めません。
譲れる条件はないか、新たにターゲットとできる経験はないか、採用部門と採用要件の調整をしましょう。

ターゲット設定② ※要件見直し後
  • 27〜35歳、男女不問
  • 経理経験(決算)もしくは監査経験(主査経験)
ペルソナ設定②
  • 29歳、男性、独身
  • 監査法人で複数企業の監査主査経験
  • 現年収700万
  • 事業会社でCFOを目指すキャリアを希望しており、広く経験できるIPO前の上場企業希望
  • IPO前の会社なので、年収が下がるのは覚悟している
  • IPOを経験したいため、事業の将来性がありそうか気にしている

⇒ 監査法人から事業会社への転職希望は多く、直近の事業成長スピード、幅広い経験を積んでいける環境があることを訴求すると魅力に感じてもらえそう!

このように、ペルソナ設定で転職希望者の在籍企業や転職理由を具体的にしていくことで、
自社の採用条件で応募してもらえる可能性があるターゲットを設定でき、どんな魅力を訴求すべきか考えられるようになります。

ペルソナ設定に有効な3つの問いかけ

採用部門に求める経験やスキルを聞くだけでターゲット設定を終えている場合や、思うように応募が来ず困っている場合は、採用部門とペルソナ設定を行ってみてください。
採用部門とペルソナ設定をする際は、以下の3つの問いかけが役立ちます。

例えばどの会社のどんな部門の人?

まずは、採用要件に合う候補者がいると想定する具体的な会社名、業界、企業規模などを考えます。
例えば、自社が中小企業で年収があまり高くないという中で、大企業にしかいないターゲットとなっていれば、年収が下がってでも応募したい人はどんな人と考えるか、もしくはターゲットの見直しが必要だと気づくことができます。
また、対象が特定企業にしかいないような場合は、企業名を明確にするとヘッドハント会社を利用してその企業の方にアプローチすることもできます。
まずは、どの会社のどんな部門にいる人かから具体化してみてください。

その人はなぜ転職したい?どんな会社を探してる?

どんな会社のどんな部門の人かを具体化したら、その人がなぜ転職したいのか、どんな会社を探しているのかを考えてみましょう。
よくある転職理由は、年収をあげたい、ワークライフバランスを高めたい(残業を減らしたい)、会社の将来性が不安、新しく○○の経験を積みたいなど様々ですが、どんな転職理由の方が多そうかは、エージェントや採用部門に聞くのが早いです。採用部門は同じ職種の経験者なので、転職するとしたらどんな理由か、どんな会社を希望するか、自分に当てはめてイメージすることができるはずです。

その人がうちに転職するメリットは?

転職希望者は、自身に何かしらのメリットがないと転職しません。
現職より年収が上がる、経験できることが増える、残業が減る、テレワーク主体の働き方になるなど、自社はどんな転職理由を叶えることができる会社なのか、考えてみてください。
採用条件面は人事で考えることもできますが、どんな仕事を任せるかなどは採用部門に依存します。
人事だけで勝手に設定すると、実際に面接で聞いてみたら話が違った、入社したら聞いていたことと違ったなど、ミスマッチを引き起こしてしまうリスクがあります。
採用部門と調整の上で設定するようにしてみてください。


いかがでしたでしょうか。
採用部門からの要望だけでターゲット設定をしている場合や、転職希望者にどんな魅力を訴求して行こうか悩む場合などは、ぜひ一度ペルソナについて考えてみてください。
ターゲットとなる転職希望者を具体的にイメージすることで、転職者にとって魅力的な求人に見せることができるようになるはずです。

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