面接対策のすゝめ|面接での質問内容をエージェントに開示するメリット

中途採用面接において、質問内容をどの程度定め、エージェントにどこまで開示していますか?
エージェントが「面接対策」という表現をするために、「対策されたくない」と一切開示していない会社もあります。

しかし、面接での質問内容をある程度エージェントに開示することは、双方のボタンの掛け違いを防ぎ採用決定率を高めていくのに効果的です。
今回は、具体的な事例をもとに、候補者に面接対策(面接準備)してもらうメリットや、エージェントに開示する際のポイントを解説します。

目次

面接対策とは?|面接の事前準備を行うこと

面接対策とは、応募者が面接の事前準備を行うことを指します。
どの程度準備するかは人それぞれですが、書き出すと以下のような項目になります。

・企業理解 : ホームページ、求人票、口コミサイトなどでチェック
・業界理解 : 市場の規模や動向、シェア、競合他社との差別化(強み)など
・求人理解 : 仕事内容、求められる経験・スキルなど
・自己紹介 : 興味を持ってもらえるように、自身の経歴を端的にまとめる
・アピールポイント : 求人内容から、自身の経験・スキルのどれをアピールするか
・転職理由/志望動機 : 企業や求人に合わせて、なぜ志望するのかまとめる
・質問 : 求人票やネット情報から読み取れない確認したいことを洗い出し
・その他 : エージェントからのアドバイスに沿った準備

面接する側である企業/面接官としては、何も準備せず面接に来られるより、事前に上記のような準備をして面接に臨んでくれる方が嬉しいはずです。
しかし、多くの求人に応募していたり、現職の業務が忙しかったりと、それほど準備できずに面接に向かう応募者も少なくありません。 エージェントが行う面接対策は、応募者の「面接に合格したい」という心理に対して「対策」という表現で動機づけして、「面接の準備」をきちんと行ってもらうための活動なのです。

ただ、会社ホームページに情報が少ない、ネット上に業界情報が少ない、任せたい仕事や求める人物像が求人票だけでは不明瞭、面接で何を重要視しているか(どんな質問がされるか)が未知、という状況では、エージェントの担当者も応募者に対してアドバイスする材料がないため、一般論での情報提供しかできません。
エージェントに面接情報をある程度共有した上で、エージェントから応募者に面接対策を依頼するようにしましょう。
また、面接を案内する際に、面接で確認したいことを面接情報として送るといったことは企業側の労力も少なく実施でき効果的です。

面接での質問内容を開示するメリット

まず、前提として、面接内の質問を全て開示する必要はありません
会社として重要視している項目や、全面接官に共通して確認してもらっている項目だけで大丈夫です。
面接での質問内容を開示したくないというのは、「エージェントが合格させるために、答えを教え込むのではないか」という疑念から来るのかと思います。
そうしたエージェントがいるかは不明ですが、仮にいたとしても、応募者の回答に対して深掘りの質問をしたり、開示していない質問をすると必ずボロが出ますので、判別可能です。
また、重視していることや、大まかな質問内容が分かったところで、エージェントや候補者に「正解」は分かりません。
自身の経験やスキルでそれらに貢献できそうな部分を考えるといった準備をしますが、むしろ歓迎すべきことでしょう。

面接対策の過程で得られるメリットは、上記の懸念を差し引いても十分なプラスがあり、実施すべきです。

① 面接準備を通して、企業理解や志望度が高まる

応募者は、応募のタイミングでは「なんとなく良さそう」という認知レベルであることがほとんどです。
書類選考を通過し、面接調整が進んでから、面接準備の中で会社や仕事内容への理解を深めていきます。

採用を成功させるには、面接官が応募者を評価するのも大事ですが、応募者が他の企業と比較して、入社したいと思ってくれるかどうかも重要です。
面接対策は、企業や求人の理解を深めるだけでなく、転職理由、志望理由を整理するきっかけとなり、「なんとなく良さそう」という認知レベルを「入社したい」に近づけることにつながります。

② エージェントが応募者から信頼される

もう1つ忘れてはいけないのは、エージェントと応募者の関係です。
大前提として、応募者が企業に対して持つ印象は、面接で聞いた話や面接官の印象、日程調整や面接結果連絡のスピードなど、実際に企業から得る情報でほとんどが決まります。
エージェントも企業への志望度が高まるように判断軸や比較軸を整理して最善を尽くしますが、客観的な判断軸で他社に負けている場合は、感情に訴えるしかなく、感情を動かせるのは企業だけです。
エージェントは「企業をお薦めして口説く役割」ではなく、転職理由やキャリアの考え方、他社との比較などを用いて「客観的にアドバイスして判断を促す役割」と理解しておきましょう。

最終面接まで進むと、エージェントは客観的なアドバイスで、応募者が企業への入社に至る可能性を高める動きをします。この時までに、エージェントはアドバイスを聞いてもらえる関係性を築いておく必要があります。
エージェントと応募者の接点は、求人紹介時の面談、面接対策、面接後のフィードバックの大きく3回。
求人紹介時の面談は、自分のキャリアが定まっていない人は価値を感じますが、定まっている人は面談自体を不要とされる方もいます。
面接後のフィードバックは、企業やエージェントが知りたいから実施するもので、自ら面接の感想を伝えたいという応募者はほとんどいません。

一方、どの応募者も面接を受けるなら通過したいと考えており、その準備に役立つ情報は求めています。応募者が最も有り難く感じるのが面接対策であり、その情報提供を行うことでエージェントは応募者から信頼を得やすくなります。
結果、内定後にエージェントによる候補者の本音や他社状況の把握に繋がり、企業としても正確な情報の取得や適切な対応が可能になります。

面接での質問内容と事前に伝えることで期待できる効果

面接で質問することが多い項目について、実際に事前に伝えることと、その時の効果をまとめます。
実際に、エージェントにどのように伝えるか、参考にしてみて下さい。

うちの会社のイメージは?(企業理解、商材理解を確認 *HPなどで準備可能)

この質問は、事前準備を促す効果があります。
事前に、会社のイメージを聞かれるとわかっていれば、応募者は会社について事前に調べてきます。
調べる過程で会社に対する理解が深まり、結果的に志望度を高めることにつながります。

キャリアのハイライトを教えてください(端的に、要点を絞って伝える能力を確認)

「自己紹介」より「キャリアのハイライト」の方が、何について話せば良いか具体的で、期待する回答を得られやすくなります。
応募者は、いろいろアピールして評価されたいという想いと、緊張もあり、自己紹介が長くなりがちです。事前に「端的に、要点を絞って伝える能力を確認している」と伝えることで、長々と自己紹介をされるリスクを減らすことができます。
ポイントを伝えて修正できるのであれば、それはその人の能力として十分評価できると思います。
一方、ポイントを理解して準備しても実行できないのであれば、そこまでの能力ということでしょう。

なぜ転職したい?なぜうちなのか?現職では叶わない?(転職理由、志望理由の確認) 

転職理由や志望理由は、応募者がどういう考え(論理)で志望しているのかを確認し、志望度を推し量ったり、本音をさぐることが目的と思います。
このようにいろんな方面から質問することで、建前の理由を話している場合は、回答の辻褄が合わない点が出てきますので、本音を聞き出す上でも有効です。 

また、事前にこうした質問があることを伝えておくと、面接準備のタイミングで自問自答し、考えが整理され、本人の中でも志望理由がより明確になります。 
仕事内容などの情報が少ない状態(例えば業務内容の詳細を候補者に伝えられていない1次面接)では、なぜうちなのか?という志望理由を深掘っていく質問は酷なので、適切に情報開示をした上で、これらの質問を活用してみてください。 

入社したらやってみたいことは?(仕事内容の理解+興味関心を確認)

入社後どのように活躍したいかという質問は、応募者が仕事内容をきちんと理解しているか、入社したいと本気で考えているかを確認するのに有効です。 事前に質問があることを伝えることで、事前準備において仕事内容をイメージし、不明点を面接で確認しようと質問として準備します。結果、面接を通して、業務内容の理解や入社後活躍するイメージが深まります。

一次面接で仕事内容を説明した上で、二次面接で確認するのが適切です。もし1次面接で聞きたい場合には、面接内で仕事内容をきちんと説明した上で、質問するようにしましょう。カジュアル面談の場や、仕事内容の理解が浅い状態でいきなり質問をしてしまうと、うまく回答できない可能性が高く、応募者の志望度を下げるリスクもあります。仕事内容の理解が深まった後に確認するようにしてみてください。 

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